米中の政治、経済、技術、軍事面の厳しい対立は世界経済の構造的変化をもたらし、グローバライゼーションの時代は大きな曲がり角を迎え、ディリスキングが世界経済を主導する時代が到来した。ウクライナ戦争、中東紛争、そしてトランプ大統領の掲げる関税政策はこの変化の動きをさらに加速させている。こうした激しい変化の時代を迎えて、企業のトップマネジメントは、地政学リスクをはじめとして、これまでとは比べものにならない程、多角的、かつ複雑な考量が必要とされるに至っている。
北村エコノミックセキュリティの使命は、かかるトップマネジメントの意思決定を支えることにある。2021年の創業以来、当社が支援する企業は、国や地域を問わず、多岐にわたる業種業界に及び、その数は着実に増加し続けている。
当社の分析・助言の手法は一貫した原理原則に基づいている。
第１に、提起された問題について、それを取り巻く様々な制度の実態に根ざした構造主義的分析を行っている。第２に、現実に生起する様々な事象について、多面的かつ動態的視点から検討を加え、これらの要素を複合した上で、全体的な回答を提供している。
当社は、かかる分析・助言の手法を実現するために、以下の二つの視点から、組織の成長を実現させてきた。
まず、激動し不透明な国際情勢における複雑な企業課題を分析し、ソリューションを提供するための体制の構築である。当社のプラクティスエリアは、①経済安全保障、②サイバーセキュリティ、③コンプライアンス、④リサーチ・アナリシス、⑤軍事・防衛、⑥コーポレート・アドバイザリーの６分野からなる。かかる体制構築として、上記各分野を中心に、知識、経験の上でも斯界随一の専門家をメンバーとして擁して、クライアントのニーズに対して的確にコンサルティングを提供している。昨今の企業経済活動を取り巻く事象は、複雑であり、上記各分野を跨ぐこともしばしばである。そうした場合には、異なる専門性を有するメンバーからなるチームを組成し、全体として最適・最善のソリューションを提供している。

次に、各国専門家・企業との国際連携である。当社は、2021年、トランプ大統領最側近であり第一次トランプ政権において安全保障担当大統領補佐官を務め、また、私の盟友でもある、ロバート・オブライエン氏が率いるアメリカン・グローバル・ストラテジーズ社と戦略的パートナーシップを結んだ。当該パートナーシップは、当社の国際連携の中核であり、同盟国である米国の政策や政治の変動を把握する上で、最も的確で有力なツールを提供している。同社とのパートナーシップによるカバレッジは、広く全世界に及んでいる。当該パートナーシップをはじめとする国際連携を通じて、当社は、複雑化する国際経済の実態に即したサービスをクライアントに提供している。
当社のモットーは、如何に不可能と思えるような困難な課題であっても、クライアントとともにこれらと正面から向き合い、解決することにある。かかる姿勢と、これまでの実績が、国境を超えた経済界、産業界からのご理解とご支持を頂戴している所以であると確信している。クライアントに最高のソリューションをご提供できるよう、今後とも当社メンバー一同励んでまいる所存である。